Bリーグ、シーホース三河から主力選手2名退団の異常事態を考察してみる。

Bリーグ初年度から強豪チームとして
リーグを牽引しているシーホース三河。
2017-18シーズンは
リーグ最高成績でレギュラーシーズンを終え

優勝の期待がかかっていた。
しかしながら、結果はセミファイナル敗退。

そして、オフシーズンにはコート上のキャプテンであり
日本代表にも選出経験があり
リーグ有数のポイントガードである
橋本選手が退団、その後に琉球へ移籍。(6/14発表)

それに続くように、日本代表エースであり
三河一筋の比江島選手の退団を発表。(7/19発表)

現在、三河の契約状況から全員残留が球団方針。
外国籍選手を含めて、三河から契約継続とならなかったのは
橋本選手、比江島選手、シムズ選手。
そして、新規加入は栃木から移籍の生原選手のみ。
生原選手も、橋本選手の移籍が無ければ
おそらく新規加入することはなかったはず。

三河は、過去2シーズンに渡って
優勝争いの筆頭に数えられる強豪チームであり
そのチームが、現有戦力をキープする方針にも関わらず
チームの屋台骨とも言える両選手の退団は謎でしかない。
比江島選手は、海外挑戦の話もチラホラ聞こえるが
それに関しては、三河の球団コメントから
譲歩する用意をしても合意に至らなかったとある。
そこで、勝手ながら退団の経緯を推測してみたい。

1. 優勝の可能性
2. 主力選手不変のマンネリ
3. 年収

まず、選手として最大の目標は優勝。
Bリーグ以前には、優勝実績もある三河には
一見、愚問のように感じる問いかけ。
「三河は、優勝することができるのか」
これに関しては、多数のBリーグファン、関係者が
優勝の可能性は高いと答えるはず。

実際、2017-18シーズンの優勝は三河と予想した。
そんな僕がいる。
しかしながら、結果は違った。
A東京を相手にホームコートアドバンテージを
保持しながらも接戦でGame1を延長の末に落とし
Game2では、力尽きて敗退。

その試合を見て、僕が感じたのはチーム力の差。
選手層の厚さを武器に、頻繁な選手交代で
全ポゼッションで集中したゲームを展開するA東京に
主力数名でほとんどのプレイタイムをシェアする三河は
終盤に力尽きて、A東京の前に敗退。

NBAを含め、現代バスケでは絶対的なエースも必要だが
それ以上に、チーム力が勝敗を分ける要素となりやすい。
そして、それを実現するにはチーム編成から
日常的な練習と一貫したチームカルチャーが必要。
優勝したA東京に、これを見せつけられたのではないか
そういった可能性も否定できない。

長年、三河が強豪チームであり続けたのは
主力選手が不変だったからに違いない。
エースの比江島選手、金丸選手。
そして、大黒柱として橋本選手、桜木選手。
これら4選手の存在が三河を強豪として
存在させ続けたことは明白。

しかしながら、その一方で昨年オフに
松井選手や西川選手といった選手を獲得し
チーム力の向上を計ったにも関わらず
プレイタイムや得点の偏重は改善しない。
2017-18シーズンは従来のセットオフェンスから
トランジッションオフェンスを取り入れ
スタイル変更を模索したものの
それらは、プレイタイムが偏る三河にとっては
主力選手の疲弊に繋がっているように感じた。

他チームがディフェンスの圧力をかけ
トランジッションから得点するスタイルを採用する中
強豪ではあるものの、大きな変化のない三河。
中の選手から、どのように感じるのか分からないが
外から見ている分には、刺激は足りないように感じる。
変化や成長を欲している選手にとっては
なおさら、そうなのかもしれない。

そして、可能性としては低いものの年収。
しかしながら、一つ気になったことは
昨年オフに三河から千葉へギャビン選手が移籍。
ギャビン選手獲得の経緯に関して
千葉の島田選手が、あるインタビュー記事で

三河のようなクラブチームの主力選手だったため
年収は覚悟していたが、ラッキーだった。

確か、このようなコメントをしていたと記憶している。
三河は、タレント力のある日本人選手と
在籍年数の長い桜木選手を抱えているため
ギャビン選手への待遇を手厚くできなかったかもしれない。
ただし、Bリーグの2016決算概要を見る限りは
人件費面では、リーグでもかなり高額なため
年収が移籍に直結したとは、やはり考えにくい。

そして、三河から比江島選手の退団報告から数時間。
栃木から比江島選手の契約合意の報告。

橋本選手、比江島選手の移籍には類似点がある。
1. 選手層が厚い球団への移籍。
2. 地域密着でホームゲームが盛り上がる球団への移籍。
3. コア選手を残しつつ、変化を続ける球団への移籍。

移籍になった要因を色々とあげたが
やはり明確な移籍の要因というものはないだろう
優勝という目標を考えた時に

・現状維持で優勝を達成できるのかという疑問
・変化、そして成長を求めた時の移籍先の魅力
・毎試合盛り上がるホームゲーム
・チーム力で戦う戦略

こういった疑問や移籍先でのチャレンジ。
そうした要素が絡み合った上での結論。
そう感じてならない。
特に比江島選手は激戦区の東地区への移籍。
強力なライバル選手達との対戦機会を増やすことで
自身の成長にもつながるといった思いもあったかもしれない。

そして、その一方で試されるのは三河。
これまで、橋本選手と比江島選手への依存度は大きく。
大黒柱の桜木選手は、10月には42歳を迎える。
世代交代も進めていかなければならない。
金丸選手は、2017-18シーズンも貢献度が高く
これ以上の貢献を求めるのは難しい。
栃木から獲得した生原選手への期待値は大きいが
正PGとしての実績は、ほとんどなく不安も大きい。
残留した狩俣選手、村上選手も同様。
他選手のステップアップが必須の状態。
特に期待値が大きいのは、西川選手か。

鈴木HCのチーム統率力。
そして、コート内外で狩俣選手がキャプテンとして
選手を統率することができるのか。
これがうまくいかなった場合は
一気に強豪チームから転落する可能性も否めない。

何よりも大きいのは、強豪チームであるにも関わらず
日本代表レベルの選手が2名も移籍したという事実。
これは、チーム内に何か問題があるのでは。
そう危惧されてしかるべき事態。

2018-19シーズンは、三河にとって危機感を持って臨む。
節目のシーズンとなることは間違いない。

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