Bリーグ、2018オフに積極的な補強をしたチーム(富山グラウジーズ)

2018オフシーズンも、残り短くなってきた。
2018年10月4日(Thu)の千葉vs川崎の
開幕戦を皮切りに、2018-19シーズンが始まる。
新シーズン開幕に向け
各チームが現有戦力の維持やピンポイント補強
そして、大幅なチーム編成の見直しといった
様々な補強を進めている。
そんなオフシーズンも、残り2ヵ月を切った。
しかし、既にチーム練習を初めているチームも多く
新チームで戦術確認を行ったりと
チーム練習の期間を考えると
最終的なロスター確定は
残り1ヵ月でほとんどのチームが終えるだろう。

8/6時点で、積極的な補強を行い
2018-19シーズン、面白いチームになりそうな
そんなチームをピックアップしてみる。
その第一弾は、富山グラウジーズだ。

富山の2017-18シーズンは前シーズンから
大幅な選手の入替は行わずに迎えた。
しかしながら、結果は残留プレーオフが決定。
入替戦で、熊本との激戦を経てB1残留を決めた。
今オフに、日本人の主力選手を残しつつも
外国籍3選手は退団、そして新たな外国籍選手として
元京都のスミス選手、元千葉のライオンズ選手と契約合意。
そして、日本でも実績十分なドナルド・ベックHCを招聘。
残留争いから抜け出るためのチーム改革を進める
そのような決意を感じさせる動きを見せている。

まず、2017-18シーズンの富山の振り返り。
・戦績 24勝36敗(4.00)
・中地区順位 5/6位
・全チーム順位 15/18位
・平均得点 77.4(5位)
・FG成功率 43.9%(12位)
・3P成功率 35.1%(6位)
・平均リバウンド数 37.8(5位)
・平均アシスト数 19.6(7位)
・総ターンオーバー数 709(14位)
・総スティール数 367(14位)
・総ブロックショット数 169(8位)
・総被ブロックショット数 200(3位)
・総ファウル数 1238(1位)
・総被ファウル数 978(16位)

意外と思える部分も多かったのではないだろうか。
日本代表のPGである宇都選手がいるためか
ターンオーバー数は少ない。
そして、平均得点でもリーグ上位に位置している。
アシスト数、リバウンド数も上位だ。
これも、宇都選手効果だろう。
さらに、3P成功率の個人成績でも上位だった
大塚選手がいることから、3P成功率も上位だ。
チーム戦績の割に、スタッツ上は
リーグ上位の成績面も多い。

しかしながら、それらが勝敗に連動しなかったのは
スタッツ上でも現れているが
被ブロック、ファウル、被ファウルとワースト3位だ。
Bリーグサイトでは、情報がなかったが
恐らく平均失点でも下位に位置しているはずだ。
被ブロック数が多いということは
シュートセレクションの問題だろう。
しかしながら、それでも平均得点が上位なのは
それをFG成功率とリバウンドで補っていたと予想。
ファウルが多いけれども、ファウルがもらえないと
流れに乗れないという点が課題になる。
実際、琉球キングスと対戦した時の富山は
時間帯によって、好不調が激しかった。
そして、流れが停滞する時は
富山がファウルで流れを止めてしまっていた。

これらの課題があった富山が
今オフに行なった補強は、以下の通りだ。

【新加入】
8/6 契約合意:レオ・ライオンズ(千葉から移籍)
7/27 契約合意:関口 サムエル(ポーランドリーグから移籍)
7/27 契約合意:ジョシュア・スミス(京都から移籍)
7/20 契約合意:比留木 謙司(三遠から移籍)
6/29 契約合意:山田 大治(広島から移籍)
6/25 契約合意:船生 誠也(名古屋Dから移籍)
6/22 契約満了:阿部 友和(千葉から移籍)

【残留】
6/21 契約合意:宇都 直輝
6/21 契約継続:大塚裕土
6/21 契約継続:葛原大智
6/21 契約継続:水戸健史

【退団】
7/27 契約満了:クリント・チャップマン
7/27 契約満了:サム・ウィラード
7/27 契約満了:デクスター・ピットマン
6/26 契約満了:田中 健介(引退)
6/5 契約満了:上江田 勇樹(新潟へ移籍)
6/5 契約満了:橋本 尚明(横浜へ移籍)
6/4 契約満了:宮永 雄太(引退)
5/31 契約満了:小原 翼(横浜へ移籍)
5/23 契約満了:岡田 優

今回の補強で、最も良いのは外国籍選手の
アップグレードはもちろん目立っているが
阿部選手の獲得は大きいだろう。
宮永選手の引退が直接的な獲得理由と予想するが
それでも、強豪の千葉で貴重なベンチメンバーとして
どのような場面でコートに立っても
安定した結果を残した阿部選手の獲得は大きい。
特に、2017-18シーズンに宇都選手の
プレイタイムが長かった点の改善にも繋げられ
ディフェンス面での貢献も期待できる。

そして、器用な船生選手に続いて
ベテランの比留木選手、山田選手は
チームに安定感をもたらしてくれるだろう。
その一方で、19歳の関口選手と若手も獲得。
日本代表候補の関口選手がブレイクした場合は
大きな力となるだろう。

もちろん忘れてならないのは
スミス選手、ライオンズ選手の獲得だ。
両選手は、2017-18シーズンそれぞれの所属チームで
結果を残して、一気に有名になった選手だ。
スミス選手が、強力なインサイドを補強。
そして、ライオンズ選手が中外でバランスよく展開。
両選手の獲得は、大きな力になる。

しかしながら、やはり懸念点はある。
チームの顔である宇都選手の課題は、アウトサイドだ。
これを2017-18シーズンは、大塚選手/上江田選手と
アウトサイドが得意な選手にパスアウトすることで
この課題を補っていたが
それでも、パターン化している部分も大きく
ディフェンスに引いて守られると
後手に回る試合展開が多かった。

そして、ボールシェアも課題になりそうだ。
ライオンズ選手は、ボールを欲しがる選手だ。
巧みなハンドリングとシュート力を駆使して
個で打開するタイプの選手である。
そのため、千葉でも富樫選手とクラッチタイムで
ボールの保持で意思のズレが発生している場面もあった。
宇都選手も、ボールを欲しがる選手だ。
自身にディフェンスを引き付けて
アシスト王に輝いたアシストを量産している。
両選手がうまくボールシェアできない場合
富山のシステムはチグハグになってしまう
そこは、新規就任したベックHCの腕の見せ所だろう。

また、ベテランの比留木選手の復帰は
ファンにとっては嬉しいニュースだったが
2017-18シーズンは比留木選手にとってタフだった。
三遠に移籍したシーズン、結果を残せなかったからだ。
そのため、プレイタイムがもらえず
試合勘の鈍りが気になるところだ。
レギュレーションの変更に伴い
外国籍ビッグマンとのマッチアップも増える。
横浜に移籍した小原選手に
栃木から期限付き移籍していた青木選手も福岡へ
ベテランの比留木選手が、どのくらいチームに貢献可能か
それも富山の命運を大きく握っている。

とはいえ、まだ富山のロスターは揃っていない。
知名度の高い帰化選手は、もう残っていないと思うが
選手登録可能なもう1枠の外国籍選手は獲得するだろう。
関口選手が19歳ということも考慮すると
日本人選手も1名は獲得枠が残っていそうだ。
2017-18シーズン、苦汁を嘗めた富山は
2018-19シーズン、飛躍の年と出来るのか目が離せない。

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