Bリーグ、レギュレーション変更が及ぼす外国籍選手との契約について考える。

2018年8月25日

今季、Bリーグではレギュレーション変更が発生した。
昨季まで、オンザコート1というクォーターがあり
4Qの内、2つのクォーターでは
外国籍選手が1名しかコート上でプレイ出来ない。
という制限があったため、オンザコート1のクォーターは
身体能力に優れている帰化選手でアドバンテージを取るか
日本人ビッグマンで対応するかという選択があり
1試合に対して、別プランで戦う必要があった。

そういった制限は国際的におかしい。
日本人ビッグマンの強化が図れない。
クォーターによって別モノのゲームになる。

という指摘を受け、レギュレーションが変更された。
これにより、帰化選手のベンチ登録は1名という制限はあるが
オンザコートは日本人選手と同様で外国籍選手の影響は無し。
外国籍選手のベンチ登録が3名から2名に削減。
外国籍選手のオンザコート制限は無し。
ただし、外国籍選手の選手登録は帰化選手関係なく3名可能。

日本人選手よりも年俸が高額な外国籍選手に関連する
これらのレギュレーション変更により
資金力の差がチーム編成に表れ始めた。
レギュレーション変更に伴うポイントは下記の通りだ。

・帰化選手の獲得
・外国籍選手の登録人数
・有力な日本人ビッグマンの獲得

昨季までも、身体能力に優れる帰化選手は
大きなアドバンテージだったが
今季もそれは変わらない。
むしろ日本人選手2名 + 帰化・外国籍選手3名
という組み合わせも可能となったことで
単純な身体能力に限定して比較した場合
アドバンテージは増大したと見ていいだろう。

そして、外国籍選手はどのチームも
インサイドの要としてビッグマンを獲得することが通常だ。
その場合、インサイドでプレイするが故に
怪我のリスクが付きまとう。
もし、長期離脱するような大怪我を負った場合に
3名の外国籍選手を抱えているチームは
新たな外国籍選手の契約や手続きにかかる期間を省けて
レギュラーシーズンを戦うことが出来る。
平日開催試合も増えたことから
疲労を分散する意味でもアドバンテージとなるだろう。

外国籍選手のオンザコートに制限が無くなった事で
日本人ビッグマンは、外国籍選手とのマッチアップが増える。
これは、日本人ビッグマンの強化を図ったものだが
それでも、外国籍選手のパワーやスピードに
対抗できる日本人ビッグマンは少数というのが現実だ。

既に資金力でロスターを充実させているのが千葉だ。
千葉は、帰化選手であるパーカー選手と継続。
日本人ビッグマンも小野選手、そして大宮選手。
外国籍選手はエドワーズ選手、ダンカン選手。
そして、8/23に3人目の外国籍選手との契約合意を発表した。


これによって、千葉は単純な身体能力で考えた場合に
リーグNo1と言っても良いだろう。
もう少し言うと、サイズは少し小さく
完全に日本人選手としての扱いだが
チェンバース選手も同サイズの日本人と比較すると
身体能力の面では優れているだろう。

また、渋谷も今オフで帰化選手のパブサンバ選手を獲得。
さらに外国籍の3選手と契約している。
資金力の差が表面化し始めてきた。
これに対して、Bリーグがどのように考えているのか
という事は不明だが、レギュレーション変更を
決定した流れを見ると、資金力の差を抑制するより
各チームが資金力を上げる事を期待しているだろう。
その過程に、ファンサービスの拡充や集客力の強化が
必須となるため、リーグの前進につながると
そう考えているように感じるのが正直な感想だ。

しかしながら、外国籍選手の登録可能数が3名で
試合当日のベンチ登録数が2名というミスマッチは
3人目の外国籍選手獲得のハードルを上げる。

というのは、プロスポーツ選手として
生活の糧を得るための報酬を確保する事は
もちろん重要な事であるが
それと同等以上に重要な事はプレイタイムだ。

仮に外国籍選手の争いで3番手の選手となった場合
他外国籍選手が怪我を負わない限りは
プレイをしなくとも契約した報酬は得られる。
対戦相手との相性や日々の練習相手といった点で
チームに貢献出来るかもしれないが
ベンチ登録から外された瞬間に
プレイタイムを得られる可能性はゼロだ。
もちろん日本人選手でも、ベンチ登録可能数以上の
選手と契約している場合には
ベンチ登録を賭けた競争があるが
外国籍選手の2枠は、やはり厳しい。

何故、このような事を考えたかというと
琉球キングスは、今オフにNBAでのプレイ経験もある
サマーズ選手と契約合意した。
しかしながら、サマーズ選手との正式契約は
選手本人のTwitterを見ている限り、難しそうだ。


サマーズ選手のTweetから琉球キングスは
センターポジションの選手を求めているとある。
それにサマーズ選手は、不満を持っているようだ。
サマーズ選手は、明らかなオールラウンド型だ。
それは、スカウトの段階で明らかである。
これらの要素を元に推測すると

・琉球キングスが3人目の外国籍選手獲得を検討している
・センターポジションの外国籍選手を探している
・サマーズ選手がベンチ登録数を把握していなかった
・チーム内競争が発生する事をサマーズ選手が認識
・そのような条件では契約したくない

これが、僕が考えたストーリーだ。
NBA経験もある選手は、自身に誇りを持っている。
たとえNBA経験が無かったとしても
自信を持ち、リスペクトを求める外国籍選手は多い。
それは日本との文化の違いと考えて良い。

そう、簡単に言うと外国籍選手にとって
このレギュレーションは失礼なのだ。
リスペクトを欠いていると思われても仕方ない。

そのため、チーム内での競争が発生する事や
ベンチにも登録されない可能性がある事を
スカウトの段階でしっかりと説明しなければならない。
プレイタイムの確約も難しいだろう。
それは継続契約の外国籍選手にも言える事だが
継続の外国籍選手にとっては
既にチームのシステムに対する理解度も高く
日本という地での生活にも慣れているため
新加入の外国籍選手に比べるとプレイタイムを得る
自信は大いにあると言って良いはずだ。

今回、サマーズ選手のTweetを見る限りでは
琉球キングスのスカウト陣からの
事前説明に認識のズレがあったかもしれない。
個人的には、サマーズ選手のような
オールラウンドタイプの外国籍選手は
琉球キングスには必要な選手と感じている。
これから関係修復をするには
3人目の外国籍選手を諦めて
怪我で長期離脱した場合の枠として
空けておくのが良いのではないかと思うのだが
どちらにしても、公式からの発表が待たれる。

また、将来的にはベンチ登録と選手登録の
ミスマッチは是正されると予想している。
日本人ビッグマンの強化が
今回のレギュレーション変更で進むようであれば
ベンチ登録枠を拡大して
外国籍選手と日本人ビッグマンが
プレイタイムを争うという流れが出来るかもしれない。

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